パスワード管理システムの導入~ロボフォームを使ってみた~

生活

みなさんはパスワードをどのように管理されているだろうか。筆者はこれまでアナログ管理をしてきたが、この度、思い切って有料のパスワード管理システム、「ロボフォーム」をオンライン購入してみた。使い始めて2ヶ月程度であるが、その使い勝手について忖度なく解剖していきたい。

パスワードのアナログ管理を止めた理由

シンプルに、ある日突然不幸が起きたら、悲しみを受け止める間もなく、ただただ困るのではないのか。そう思ったからだ。

少しずつ終活をし、最後のときを迎えられればよいが、突然の事故などで自分が帰らぬ人となったら?家族は証券会社や銀行から苦労なくお金を引き出せるだろうか。携帯電話やパソコンに入ることすらできないだろう。生活に関わるありとあらゆる手続き一つ一つに、大変な労力が必要になるのではないだろうか。

目の前に現れた難題を解決することを迫られ、心身ともに疲れ切ってしまうだろう。周囲の家族のためにも、苦労を掛けないで済む用意をしておきたい。そう思ったのが直接の動機である。

結論:使ってよかった!!

もっと早く使い始めればよかった。これに尽きる。

筆者が選んだパスワード管理システムはロボフォームで、350円/月(年払い)のプレミアムプランだ。これを選んだ理由はいくつかあるが、大きな理由としては次の通りである。

  • レビューが良かったから
  • パスワード管理システムの老舗で、長く愛されているという実績を信じたから
  • 複数のデバイスからアクセス可能だから
  • パスワードの保管上限数がないから
  • 無料お試し版を複数社利用してみて一番使い勝手が良かったから
  • サイト内の日本語にストレスがなかったから
  • パスワードの自動生成器があるから
  • インポートもエクスポートもできるから
  • マスターパスワードだけ覚えておけばよいから
  • パスワードだけでなく、クレジットカード・銀行・パスポート・個人情報などの重要情報の管理も一緒にできるから

有料版を選んだ理由は、長く使うことを前提としたシステムであるため、メンテナンスが行き届き、セキュリティが更新され、サービスが突然打ち切られるような事態の発生率が有料版のほうが低いであろうと思ったからである。

また、年間4,200円という値段と、パスワードが分からなくなったときにかかる労力を天秤にかけた結果、安いと考えたからである。本記事記載日時点での東京都の最低賃金は1,113円だが、パスワードを記録した紙やデータを探したり、最終的にわからなくなり再設定するような工数を考えたときに、自分は年間4時間以上の労力をかけていると思ったからである。

良かったところ

使いまわしパスワードを一新できたことである。

15年ほど前、筆者はフィッシング詐欺に遭ったことがある。たまたま目の前に置いてあった携帯に「オンライン決済完了のお知らせ」が通知されたことで即時対応できたのだが、当時海外に住んでいたこともあり対応はかなり大変であった。その時に、フィッシング詐欺に遭う理由は結局はわからないのですよ、と教えられた。対策をしていても、どこから情報が流出するかわからないからだそうだ。

時代は変わり、今はワンタイムパスワードや二段階パスワードや生体認証など、多重セキュリティが当たり前になったので、以前よりもセキュリティは高まっただろう。しかし、単純なパスワードや使いまわしのパスワードを使っているという自分自身のパスワード管理の甘さに問題を感じていた。

パスワード自動生成器を使って、半角・大文字・小文字・数字・記号、などのパスワード生成に用いたい文字を指定し、文字数も設定できる。自動生成したパスワードはそのまま記入もでき、記憶してくれる。

実際の画面の例がこちら。

難しいところ

正直なところ、2ヶ月間使い続けてみて未だに「簡単に」は使いこなせてはいない。

IDとパスワードだけのシンプルな入力画面ではそれほど操作に問題は生じない。しかし、例えばクレジットカード情報のように、カード番号、暗証番号、PINコード、名義人などの複数情報の入力箇所があるサイトでは手動での入力サポートも必要になる。カード番号や電話番号のように、ハイフンなどでつながれた情報も入力フォームとの相性が悪いと入らない。しかし、これらは入力する相手方サイトの構成に因る部分であるため、他のパスワード管理システムでも大差ないのではないかと思っている。

また、新たなサイトでIDとパスワードを入力すると、自動でロボフォームが立ち上がり記憶するか聞いてくれるのだが、聞いてくれないことがけっこうある。何故かはわからない。そのようなときは手動でロボフォームに登録している。また、うまく登録できずに同じサイトに対して複数の新規登録を行ってしまうこともあり、後で正しいものを残して削除をしている。

違うデバイス間で利用するときに、リアルタイムに同期しないことがある。そのようなときは手動で同期することによって問題は解決している。

いずれも、筆者自身の使い方が未熟であることに起因する可能性もあるが、2ヶ月間毎日のように使っているにもかかわらず、うまくいかないときの理由がわからないままのものも多いのが事実である。

今後の予定

では改めて、今後も利用を継続するかであるが、筆者の答えは「継続する」である。

何よりの理由は、日々の「パスワード探し」や「IDまたはパスワードの不一致」などのストレスからの解放である。特に、スマートフォンの自動記憶に頼ってしまっていると、デバイスの変更時に泣くことになる。また、サイトやアプリに普段からログインしたままにしているのが、突然IDやパスワードの入力を要求されることがあるが、こういうものほどIDもパスワードも一致せず困り果ててしまう。

しかし、ロボフォームを使い始めた今は何も怖くない。家族にも、「ロボフォーム」というパスワード管理システムに「マスターパスワード」を入れるだけで、家庭内で管理しているあらゆる情報を共有できることを伝えてある。ちなみに我が家のマスターパスワードは、座右の銘のようなものをローマ字で入れるかたちにしてあるので忘れにくい。この安心感は大きなものである。

クラウド上でのパスワード管理であるため機器の故障などで情報が消失することはないが、もしものときのために我が家ではパスワード情報をエクスポートして紙に印刷して保管している。

総合的に、ロボフォームはパスワード管理システムを利用していない方にお勧めできるシステムには違いない。

ロボフォームの公式サイトはこちら。

最高のパスワード管理:もうパスワードは書き留めない (roboform.com)

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