中国ビザを自分で取得してみた ~結論、やればできる~

日本人の中国渡航には、現時点でビザの取得が必須です。2023年3月15日から現在に至るまで、中国は日本人に対するビザ免除措置(15日間)を停止しているからです。

当初、私は停止に至った理由とされている、新型コロナウイルスの蔓延防止措置が不要と判断され次第ビザ免除措置は再開されるのではないかと思って待っていました。しかし、現時点で中国側からは中国人の日本入国にあたっても対等な対応を求めることで、平行線の状況が続いているようです。

ビザ免除措置が再開され次第中国に居住する配偶者を訪れるつもりでいましたが、再開のめどが立たないため、この度自力でS2ビザを申請しましたので以下に備忘録を兼ねて記録します。

私の居住する地域の管轄は、東京のChinese Visa Application Service Centerです。

実際にビザを申請する前に、以下の書類をそろえる必要があります。(S2ビザの場合)

  • 招聘状
  • 招聘人の有効な中国居留書類またはビザの写し、日本パスポートの顔写真ページの写し
  • 申請人と招聘人の親族関係書類(戸籍謄本など)
  • 中国ビザの条件を満たした写真のデータおよびプリントアウトされた写真1枚
  • 事前にビザ申請センターのオンラインサイトで入力しプリントアウトした申請書
  • 有効期間および余白ページが十分残っている日本パスポートの顔写真ページの写し
  • 過去に中国渡航歴がある場合、入国スタンプのあるページの写しおよびそのパスポートの顔写真ページの写し
  • 古いパスポート(前の前のパスポートはさすがに不要でした)

中国ビザ用の写真の指定はかなり細かく、他の証明写真を流用することはできません。そのため、多少割高であっても、最初から中国ビザ用の写真を撮れる証明写真屋さんに行くことを勧めます。東京近郊にお住まいの方であれば、カメラのキタムラを利用することをお勧めします。事前に調べた金額よりかなり値上がりしており、写真2枚+データ(オンラインサイトで申請書を作成するためにはデータが必要です!)で3,400円でした。ちょっと高いですが、安心材料として割り切りました。

中国ビザ申請サービスセンターのホームページで必要と書かれている書類以外にも、実際にはそろえておく必要がある書類があります。申請書の書き方や実際の体験談など、大変参考になる優良なホームページが多数存在していますので、申請の前には複数の情報サイトで調べていくことをお勧めします。

特に、Google Mapの口コミ情報では直近の混雑状況なども知ることができたので参考になりました。

過去の古いパスポートが必要になるとは驚きでした。過去の渡航歴まで調べられるのですね。

中国のビザ申請は、他国のビザ申請よりだいぶ大変である印象があります。申請書には過去の学歴や職歴、現在の会社情報や上司の氏名の記載なども必要であり、実際に査証面接の際に会社名と業務内容を聞かれました。ほかにも、家族情報もかなり細かく入力する必要があり、過去の渡航歴によっては詳細説明の用紙の提出も必要となるようです。

そのため、PCを持参してその場で修正できる準備をしてから訪問しましたが、会場にはプリンター2台、PC4台、証明写真撮影ブースがあり、不備があってもその場である程度の修正はできるようでした。また、査証面接の場面で修正が発生した場合は、ボールペンで修正しサインすることでOKでした。

私のビザ申請日は2024年5月の平日午後でしたが、会場にいた時間はトータルで2時間でした。私は幸い不足書類などなく、スムーズに手続きができましたので最短に近い時間だったのではないかと思われます。その時間の内訳ですが、来場して受付待ちに10分並び、実際の受付時間が2~3分、査証面接待ちが1時間半、実際の査証面接時間が10分程度でした。

会場には複数のモニターが設置されており、呼び出し状況が確認できるので安心して待つことができました。

このような受付表をもらいます。写真真ん中あたりに待ち人数が記載されていますが、34人とのことでした。私が訪問した日は、34人待ちで1時間半かかったことになります。

困ったことは、会場でインターネットの速度がとても遅いことでした。Wi-Fiではなく契約している携帯電話のデータ通信速度ですが、以下の写真の通り、ようやくウェブページを表示する程度の速度しか得られませんでした。これは不便でした。

ちなみに、考えてみれば当たり前のことですがS2ビザの場合は、中国国内に居留する親族等からの招聘状が必要なのですが、その招聘人に与えられているビザの期限内でしか申請できません。そのため、招聘人がちょうどビザの更新時期間近であったりすると、申請人のビザ取得にも影響を与えますので注意が必要となります。

以前は初回申請の場合はマルチビザの申請ができなかったようですが、現在は上述の通り招聘人のビザの期限が十分残存している場合は、シングルビザだけでなく、ダブルビザでもマルチビザでも申請可能とのことでした。

申請書や招聘状に、中国の渡航予定を記入する欄があります。入国日や出国日、滞在場所などです。事前に調べたところ、航空券の予約を証明する書類も必要との情報もあったため、事前に航空券を取得し、そのeチケットもプリントアウトして持参しましたが、こちらは一切必要ありませんでした。ビザの種類によっては必要になる可能性がありますが、少なくともS2ビザでは予約された航空券は必要ありません。

受け取りは3営業日後以降とのことでした。中国ビザ申請サービスセンターの方はとても親切で協力的でした。

中国ビザの取得は、そろえる書類も多く申請書も大変複雑なので当初は旅行会社や法律事務所への依頼を検討していました。しかし、調べていくにあたって、書類をそろえるのは自分、オンラインサイトに入力するのも自分、旅行会社などは中国ビザ申請サービスセンターに代理で申請しに行ってくれるだけ、ということが分かったので自分で申請することにしました。

実際にビザを申請してみた感想として、『事前にきちんと調べて、必要書類を用意しておけば難しくない!』と思いました。管轄の申請場所から居住地が遠く、その交通費だけで旅行会社等への依頼金額を超える場合は別として、技術的には自分で申請することは十分可能です。(ただし、事前準備や調べが足りずに会場に行くと、出直すことになるかもしれません・・・)

また、一度申請すると、オンラインサイトのデータは呼び出すことができますので、次の申請はより楽に行うことができます。

考えようによっては、中国短期渡航ビザの免除が停止されている今、日本から中国への旅行は予約がしやすいです。直前でも飛行機やホテルを予約できる可能性も高いです。

是非中国ビザの申請を考えている人はチャレンジしてみてください。

併せて以下の記事も参考にしてください。

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